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スポーツ傷害 最新の取り組み

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上腕二頭筋長頭腱炎


 当院にも大勢のスポーツを楽しむ方たちが来院されています。
年齢も本当に幅広く、小学生から70、80歳代の方たちまでスポーツを楽しまられています。いつまでも若々しく元気な方たちを見ていると、「楽しむ」というのは生きていく上でもっとも大切なことなのかもしれないと思わされます。

 最近、そういうスポーツを科学する分野が発達し、運動器の医学も様変わりしてきました。今日はそんな新しいスポーツ医療のお話をしようと思います。

 これまで従来からの医療はスポーツで肩を傷めれば、肩だけを診て治療してきました。
ところが最近この発想と異なる考え方が出てきたのです。
 ピッチングを例にお話しを進めましょう。ピッチングという動きを身体全体で考えてみてください。足を上げ、大きく踏み出し、身体全体を弓なりにしならせ、その力を肩、肘、手首の動きを使ってボールに伝えてキャッチャーミットに投げ込む動作です。
 この一連の動きは下半身が作り出したパワーを体幹部から上半身、そして肩肘手首という上肢に伝えるためのものです。
 つまり、下半身・体幹・上肢という3つのフェーズがすべて機能して動作が完結します。
 この3つのフェーズの下半身に問題が発生したとします。たとえば足首が動かない。すると前に大きく踏み出すはずの歩幅は通常より狭くなります。何故なら足首の動きは膝と股関節に連動しているからです。足首が動かなければ股関節も動かないのです。そのため下半身が生み出すはずの力が弱くなります。それを補うためには体幹部と上肢にどうしても無理がかかるようになります。その状態が長く続くようだと体幹か上肢のどこかを傷める結果となるわけです。

 これが怪我の原因究明を考える今の新しいスポーツ医学です。
 つまり新しいスポーツ医学は怪我した場所を詳細に調べて治療を加えるのはもちろんですが、そのうえで身体全体を診て動きの悪い部分や弱い部分を修正し、怪我をしない身体にすることを求めます。体幹が弱いのであればコアトレーニングを指導する。股関節の動きが悪いのであればその動きを改善する。こういう取り組みを今のスポーツ医学は目指しているのです。

 僕も一応怪我を治すことで食べている者ですから、この考え方は臨床体験からも非常に共感できます。
痛みが出ている箇所だけを治療してもなかなか痛みが治まらない。こんな経験はほぼ毎日しています。じゃあ、どうするか。結局傷めた原因をカラダのいたるところから探ってその部分を治療する。すると不思議と痛みで動かなかった関節が動くようになるのです。

 ですからトータルで身体を診るスポーツ医学は僕の理想とする医療と言えます。
「治すだけでなくもっと元気になる」治療。それがいつまでも生活を「楽しめる」ことにつながると僕は思います。

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