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首と腰の関係

自慢になりませんが、5歳のときに右の鎖骨を折る怪我をしました。

いまでもその骨折線は皮膚の上から触ることができます。

この時にどうも首を痛めていたようです。

それ以来、ぼくは現在まで頭痛に悩まされてきました。

今この仕事をしているおかげで、そのことからくる症状にも落ち着いて対処できるのですが、

もし、この仕事をしていなかったらと思うとゾッとします。




これまで骨盤のことを書いてきましたが、少し目線を変えて同じ体幹部になる上部脊椎の頚椎にフォーカスしてみましょう。

骨盤の動きが悪いとその上に載っている脊椎に影響が出てきます。

背骨の動きが硬くなるのです。

その影響は一番上の頚椎にまで及びます。

当然首肩が凝るわけです。




それでは骨盤を治せばすべてが治るの?

と早合点してはいけません。

身体はもっと複雑に動いていてどこか一か所をなにか一つを治せばすべてがよくなるわけではないのです。

冒頭に書いたように僕などは子供のころから頚椎が悪かった。

そうすると骨盤だけいじっても頚椎までが治るわけではありません。

頚椎そのものの状態も改善しなくちゃならない。

僕の場合は鎖骨を折るくらいですから、首の骨にかかった外力も相当強かったらしく、大人になってから撮ったレントゲン写真では第4頚椎と第5頚椎の間がつぶれて狭くなっていました。

こういう骨の状態は改善の余地がありません。

じゃあもうダメなのか。

というとどうもそうではないらしいのです。

どういうことかというと人体は10万年のも間にこの形を維持するための緩衝方法を巧みに構築してきたようなのです。

何でもない人を無作為に選び画像を撮ってみると2割以上の確率で骨になんらかの問題が発生していることが最近の研究で分かってきています。

つまり、症状があるかないかは画像からだけでは判断が付かないことになります。

これを受けて専門医は骨の異常にプラスアルファの何かが加わったときに症状が出るのだろうと推測しています。

そのプラスアルファさえ取り除けば、骨に異常があっても日常生活は送れるというわけです。




確かに僕も年がら年中頭が痛いのではなく、根を詰めるような作業をした後に強い頭痛に見舞われることが多いです。

今思い返せば子供のころからそういったことがいっぱいありました。

ですから、うちでは首は特にしっかり診るようにしています。

昨日も腰が痛いと来院された患者さんを診察しているうちに結局首周りに異常が見つかった患者さんがいました。

どうしてそうなったかというと痛みがある腰にこれといった所見が全く見当たらなかったからです。

腰が悪ければ動きに何らかの不具合が出るはずなのですが、それが全く見当たらない。

だけど両方のふくらはぎが痛いというのです。

これは道理がありません。

両方のふくらはぎに症状が出る場合は腰より上に問題がある場合です。

そこでご職業を伺うと会社勤めでパソコンを使っていると。

これはかなりの確率で首の問題がありそう。

そこで首を検査したらビンゴだったというわけです。




よく健康雑誌などの見出しをみると骨盤を治せばすべてがよくなるような書き方がされていたりしますよね。

身体を温めれば癌は治るなどもそうですが、多分臨床していない学者さんが書いているか、多分に誇張して物事を捉えている人が書いているかのどちらかだと思います。

僕は腕が悪いのでそうなのかもしれませんが、どこか1か所ですべてが治せた経験はありません。

もしそうなら20年やってきておそらく今頃は問診などせず1か所に手を当てるか鍼をするかどちらかわかりませんがそこだけいじって治しているでしょう。

治していると豪語する先生も存じ上げていますが、客観性は乏しい。

むしろ3000年の鍼灸の歴史が物語るようにツボは体中に無数にあるのです。

それはそれだけ治療するのに必要だった証です。




骨盤の動きが大切なように首の動きも非常に大切です。

どこに手をつけるかは問診から得られた受傷機転と症状、検査結果から選び出すしかありません。

どこかに捉われるのではなく、人体の個々の動きに精通しさらに全体を見渡せるそんな目をもっともっと磨きたい。

毎日そう思う日々です。





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