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今日は久しぶりに不思議な鍼治療のお話です。

Inked刺絡_LI

 今日は鍼治療のなかの「刺絡(シラク)」についてご紹介したいと思います。

 この刺絡療法とは、自律神経の乱れを改善し全身を整えることが主な目的で、手足の指先や背骨の上を使って行う方法が一般的です。そのほかにも「打撲のあと処置」と言って打ったその場所に行うこともあります。この時の目的は、身体の過剰な熱を奪いすばやく症状を改善することになります。

 

 たとえば、次のような時間が経過した怪我にもおこなうことができます。

 肩を打って転倒したはずなのに、何日もしてから急に手がしびれるようになって先日来院された患者さん。

 実はうちに見える前に何も治療していなかったわけではなく、元々血圧も高いことから内科に行って検査を受けたのですが問題なし。次に頭の問題かと脳も疑いましたがどうも違う。じゃあ、接骨院に行ってみようといらっしゃったわけです。

 

 このようなケースは実はとても多い。怪我してすぐにシビレてきたら、ケガが原因だと誰でも疑いますが、その時はなんでもなくて、後から打ったところと関係ない場所に症状が出てきたら、これはわかりません。この患者さんは幸いなことに内科の主治医がケガの可能性を疑ってくれたおかげで当院にいらしたわけです。

 

 主訴は右手の中指のシビレ。問診してくれたスタッフの話しでは、四六時中しびれているそうです。神経学的な検査を行い、首の損傷を疑わせる所見を得たことで、まず首の治療を行いましたが、症状に変化は起こりませんでした。

 そこで最初に戻り、肩の「打撲のあと処置」を行うことにしました。指先のツボを使った方法です。肩の打撲だけで指先がシビレるなんて普通は考えにくいのですが、これで中指のシビレが止まりました。


 
最近はこういう外傷後に起きる神経の興奮や知覚症状をCRPS(複合性局所疼痛症候群)と呼び、そういう疾患が存在することが認知されてきましたが、まだまだ分からない部分が多いため、外傷があったことを本人が言わないと医療機関でも疑えません。そういう意味で、はりが古くから「打撲のあと処置」を推奨していたことは感歎に値すると思います。

 この治療法、古くは勝海舟が自分の肩こり治療に好んで行なっていたと言われ、現在はなぜか音楽関係者や永田町のひとたちに有名だそうです。ネットで探してわざわざ都心からいらした患者さんもいます。皆さんも機会があったら是非体験してみてください。



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